國學院大學 平成29年度SYLLABUS

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登録番号 科目名 教員名
9335 理論考古学研究Ⅰ(演習) 谷口 康浩

対象となる専攻

前期課程文学研究科史学専攻

開講詳細

開講キャンパス/教室名 開講時期 曜日 時限 単位数
渋谷キャンパス/渋谷0503教室(大学院) 通年 火曜 6時限 4

講義概要

研究のテーマ

考古学の理論と方法の基本的問題

講義・演習の内容

【授業の目的】
この授業では、考古学全般に関わる理論と方法の基本的な問題について考える。
考古学は遺跡に残る出土資料を材料に、物質文化を通して人類の過去の諸問題を考える学問である。過去の人々が生活の中で残した同時代のモノから研究する点は一見実証的であるが、それらの生のモノが直接、過去の何かの事実を語り伝えてくれるわけではない。実際には考古学者は、もともと不完全な形でしか残っていない断片化した物質資料を、ある系統的なやり方で分類し、研究に必要な情報を選別して概念化しており、その枠組みのなかで過去の事実や意味を解釈している。「型式」や「文化」のような概念がその典型である。このような資料化と資料操作はしばしば無意識・無自覚なまま経験的に進められ、研究者の主観や理論的立場の違いによって大きな偏向(バイアス)が生じうること、それによって過去の理解や解釈が大きな影響を受けることが、前提的な課題として検討されることは少ない。
この授業の目的は、考古学研究の前提ともいえる理論・方法論上の基本的な問題を考えることである。専門分野の違いを越えて、すべての考古学専攻生がこのことの重要性を理解し共有してくれることを期待する。
【演習の内容と進め方】
もっとも基本的な諸問題を取り上げ、個々のテーマについて、教員の選ぶ論文の要約・批評によって問題を理解したのち、具体的な資料・事例を用いた演習発表を受講生に課し、それらを踏まえて討論する。
まず、資料の分類や概念化に関わる基本的な問題を取り上げ、「タフォノミー(遺跡形成・資料形成)」「型式分類」「時間・編年」「技術・技法」「分布・空間情報」など、考古学者の基本的な思考法の問題について考える。次いで「文化」や「歴史」の見方や理解の違いを生む、さまざまな理論的立場や学派について考える。

到達目標

1) 現代考古学にみられる多様な理論的立場と研究動向を理解できる。
2) 考古学史を理論的・方法論的に省察できる。
3) 理論考古学の必要性を認識できる。

研究(授業)計画

第1回 基調講義
授業の目的、理論研究の重要性
第2回 タフォノミーの問題(遺跡形成・資料形成)
第3回 タフォノミーの問題(遺跡形成・資料形成)
第4回 タフォノミーの問題(遺跡形成・資料形成)
第5回 タフォノミーの問題(遺跡形成・資料形成)
第6回 型式概念と分類の問題、時間と編年の問題
第7回 型式概念と分類の問題、時間と編年の問題
第8回 型式概念と分類の問題、時間と編年の問題
第9回 型式概念と分類の問題、時間と編年の問題
第10回 技術論の問題
第11回 技術論の問題
第12回 技術論の問題
第13回 技術論の問題
第14回 遺跡と遺跡群、分布と空間情報の問題
第15回 遺跡と遺跡群、分布と空間情報の問題
第16回 遺跡と遺跡群、分布と空間情報の問題
第17回 遺跡と遺跡群、分布と空間情報の問題
第18回 認知と心の問題
第19回 認知と心の問題
第20回 認知と心の問題
第21回 認知と心の問題
第22回 考古学史の研究の必要性
第23回 考古学史と学派 文化史的考古学
第24回 考古学史と学派 マルクス主義考古学
第25回 考古学史と学派 プロセス考古学
第26回 考古学史と学派 ポストプロセス考古学
第27回 総合討論 テーマ「理論考古学の必要性」

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

授業時間外の学習方法

演習発表にあたっては、リーディングリストに挙げる論文を読んだ上で、発表内容について教員に事前に相談し指導を受けること。

成績評価の方法・基準

評価方法 割合 評価基準
授業への取組 50% 論文講読と討論への意欲的取り組み、コメントペーパーの理解度を評価する。
リポート・論文 50% 理論考古学の必要性についての理解度を評価する。

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

教科書・参考文献等

教科書

特に使用しない。

参考文献

書名 著者名 出版社 備考 K-aiser
現代考古学の方法と理論ⅠⅡⅢ 安斎正人編 同成社 1999年
現代考古学事典 安斎正人編 同成社 2004年
考古学―理論・方法・実践― コリン・レンフルー、ポール・バーン 東洋書林 2007年
日本考古学1 研究の方法 近藤義郎・横山浩一ほか編 岩波書店 1985年
The Oxford companion to archaeology Fagan B.M. (ed.) Oxford University Press 1996年
Archaeological theory: an introduction Johnson, M. Blackwell Publishing second edition, 2009年
A history of archaeological thought Trigger, B.G. Cambridge University Press 1989年
Archaeology: The key concepts Renfrew, C. & Bahn, P. (eds.) Routledge 2004年
Archaeology the basics Gamble, C. Routledge second edition, 2008年

参考文献コメント

個別のテーマに関する参考文献は多数に上るため、すぐれた方法論・理論研究の論文リストを授業時に配布する。

オフィスアワー

火曜4限・7限