國學院大學 平成29年度SYLLABUS

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登録番号 科目名 教員名
9330 日本考古学特論A(講義) 福尾正彦

対象となる専攻

前期課程文学研究科史学専攻

開講詳細

開講キャンパス 開講時期 曜日 時限 単位数
渋谷キャンパス 集中 集中講義 集中講義 2

講義概要

研究のテーマ

 陵墓をめぐる考古学Ⅰ

講義・演習の内容

 墳墓は死者を埋葬するための施設にとどまらず、古来人々の死生観や政治・社会を映し出してきた。なかでも天皇陵をはじめとする陵墓はきわめて政治的な色彩が強く、さまざまな形で一般の墳墓の動向にも影響を与えてきた。今回はこのような支配者層を埋葬したと考えられる墳墓の変遷を通じて、考古学的観点からその特質を追求するとともに、その社会的影響、およびその浸透度を探りたい。古墳時代を主たる対象とするが、近現代までも視野に入れておきたい。
 講義は毎回、配付する資料に基づきおこなうこととする。理解の補助としてスライドを使用することもある。加えて関係論文を輪読し、問題意識の共有を図り、現在の課題等の整理をおこなうなど受講生で討議する時間を設けたい。本講義は7月から8月にかけて集中講義としておこなうが、4月中に2回ほどガイダンスを兼ねた講義をおこなう。その際、輪読対象論文なども指示するので、受講生は是非とも出席されたい。

到達目標

 大学院生として、陵墓研究の現状を十分に理解し、今後に向けての課題を明確に説明できる。

研究(授業)計画

第1回 [4月14日]ガイダンス、陵墓とは何か(1)
第2回 [4月14日]陵墓とは何か(2)
第3回 陵墓研究の現状と課題
第4回 小林行雄「前期古墳の副葬品にあらわれた文化の二相」『京都大学文学部五十周年記念論集』(『古墳時代の研究』所収) の輪読
第5回 古代高塚式陵墓(1)-山辺の古墳-
第6回 下垣仁志「畿内大型古墳群考」『古墳時代の王権構造』 の輪読
第7回 古代高塚式陵墓(2)-巨大前方後円墳の動向-
第8回 都出比呂志「古墳時代の豪族居館」『岩波講座 日本通史』第2巻 古代1 の輪読
第9回 古代高塚式陵墓(3)-畝傍山周辺の陵墓-
第10回 土生田純之「古墳時代の実像」『古墳時代の実像』 の輪読
第11回 古代高塚式陵墓(4)-前方後円墳の終焉以後[1]-
第12回 古代高塚式陵墓(5)-前方後円墳の終焉以後[2]-
第13回 新納泉「装飾付大刀と古墳時代後期の兵制」『考古学研究』第30巻第3号(『展望日本歴史』4所収) の輪読
第14回 前期のまとめと課題の提示(最近の考古学的話題)[1]
第15回 前期のまとめと課題の提示(最近の考古学的話題)[2]

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

授業時間外の学習方法

・参考文献はできるだけ事前に読んでおくこと。
・輪読対象論文は事前に熟読し、その内容を十分に把握しておくこと。
・授業中に関係する文献についても紹介する。購読しておくことを勧めておきたい。

成績評価の方法・基準

評価方法 割合 評価基準
授業への出席 20%  授業に積極的に関わったか。
授業への取組 30%  輪読対象論文を事前に熟読しその内容を十分に把握するとともに、自らの発表はもちろんのこと、他の受講生の発表に対しても的確な指摘や助言などができているか。
リポート・論文 40%  レポートとしての体裁が整っているか。内容の正確性、論理の整合性、さらには研究史をふまえた課題と問題点が的確に把握されているか。授業内容が十分に活かされているか。
その他 10% ・関係学会や研究会等への参加、博物館等の観覧など。
備考  履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

教科書・参考文献等

教科書

教科書は使用しない。
参考文献や授業中に照会する書籍や文献を利用する。

参考文献

書名 著者名 出版社 備考 K-aiser
皇陵 日本歴史地理学会(編) 仁友社 1914年発行
山陵 上野竹次郎 名著出版 1989年復刻(初版は1925年発行)
歴史のなかの天皇陵 高木博志・山田邦和 (編) 思文閣出版 2010年発行
日本葬制史 勝田至 (編) 吉川弘文館 2012年発行
事典 墓の考古学 土生田純之(編) 吉川弘文館 2013年発行
古代史研究の最前線 天皇陵 洋泉社編集部(編) 洋泉社 2016年発行

参考文献コメント

その他、必要に応じ授業中に紹介する。