國學院大學 平成29年度SYLLABUS

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科目名 教員名
演習1(2) 中馬 祥子

開講詳細

開講キャンパス 開講時期 曜日 時限 開講学年 単位数
渋谷キャンパス 後期 木曜 6時限 2 2

講義概要

授業のテーマ

グローバルな経済格差と開発途上国における人々の生活

授業の内容

 資本主義市場経済がグローバルに展開・深化する今日,先進国と開発途上国の間の経済格差や,途上国内部における貧富の格差は,多くの場合に縮まるどころかむしろ拡大を続けています。これまで、開発途上国の貧困は、市場経済への参加から排除され,発展の成果の分配から排除されているために生じるのだとする考えが広く存在してきました。しかし、途上国がグローバルな市場経済に参加するための環境づくりが急速に整えられて来た中で、経済格差の拡大が深刻化しているという事実は、何を物語っているのでしょうか。
 「演習1(2)」ではこうした問題意識を前提とし,人々の社会生活をより豊かにするという「開発・発展」の基本理念に照らして,資本主義市場経済のグローバルな活動がどのような機能や役割を持っているのか,そもそも「開発・発展」が最終的な目的とする「人々の生活の豊かさ」とは何なのか,といった問題をゼミ生の皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。
 10月末頃までは,複数のビデオ教材や開発ゲームなどを用いて、ゼミ生の皆さん一人ひとりが、途上国の経済開発の現場で何が起こっているのか、経済格差や人々の間の差別はどのように起こってくるのか、といった問題を、具体的に実感できる場を多く設けようと考えています。その上で、下記「授業計画」に書かれた3つのテーマに関連して、異なる立場の論者が展開する基本的な論文を何本か読んでもらい、それぞれの考え方の背後にある歴史観や開発観などについて、ゼミ生の間で議論を重ねてもらいます。最終授業日には、ゼミ生各自が授業中に議論したテーマの中から特に興味を持った内容を取り上げ、学期末レポート(4,000字)を提出します。
 このゼミでは、「開発・発展」とは何ぞやといった、いささか哲学的内容から、開発途上国の人々の具体的な暮らしのありよう、途上国経済や世界経済の現状分析まで、幅広く、かつ深く開発問題を考えて行きます。そして、次年度の「演習2(4)」において、自ら関心あるテーマを見つけ、そのテーマについてより能動的に学習していくためのステップとします。

到達目標

<知識・理解>
・市場経済のグローバル化が進展する中で経済格差がなぜ拡大するのか、その基本構造を理解する。
・開発途上諸国における貧困層の経済生活のありようを、いくつかの事例にそくして具体的に理解する。

<思考・判断>
・経済格差や貧困の要因について多様な立場の考え方を学ぶことを通して、自分自身の考え方がどのような歴史観や経済観に基づくものであるのかを客観的に理解する。
・その上で、論文や映像教材の中で主張されている様々な考え方に接した際に、その主張を鵜呑みにするのではなく、「評価する」視点を身につける。

<関心・意欲>
貧しさ」や「豊かさ」、「格差」といった事柄や、開発途上国を取り巻く世界経済の動向、開発途上国に生きる人々の暮らしなどに関心を持つ。

授業計画

第1回 ガイダンス: ゼミ運営の仕方についての説明、自己紹介など
第2回 ゼミテーマに関わるビデオの視聴(1)視聴後の時間を使い、要点整理と討論を行う。
第3回 ゼミテーマに関わるビデオの視聴(2)視聴後の時間を使い、要点整理と討論を行う。
第4回 開発ゲーム 終了後に参加者の感想を述べあい、討論を行う。
第5回 ゼミテーマに関わるビデオの視聴(3)視聴後の時間を使い、要点整理と討論を行う。
第6回 「論文の読み方」についての解説ならびに前期後半に読む論文についての説明、文献報告担当者の決定
第7回 テーマ1「先進国企業による開発途上国での商品生産」(1):文献報告と討論
第8回 テーマ1「先進国企業による開発途上国での商品生産」(2):文献報告と討論
第9回 「レポートの書き方」についての解説(1)
第10回 テーマ2 「グローバル流通チェーン」(1):文献報告と討論
第11回 テーマ2 「グローバル流通チェーン」(2):文献報告と討論
第12回 テーマ3「開発途上国ならびに先進国における国内格差問題」(1):文献報告と討論
第13回 テーマ3「開発途上国ならびに先進国における国内格差問題」(2):文献報告と討論
第14回 「レポートの書き方」についての解説(2)
※この日までに、学期末レポートのドラフトを仕上げて、持ってくること。
第15回 まとめ
【学期末レポート4,000字提出】

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

授業時間外の学習方法

第7回以降の授業は、ほとんどの回が履修生自身による報告に基づいて運営されます。一回の報告準備に要する時間は概ね360分(6時間)程度を目途とし、きちんと準備して授業に臨むようにしてください。

受講に関するアドバイス

ゼミ生の積極的な参加が、ゼミを興味深いものにする前提となります。ゼミ生一人ひとりの意欲ある参加を期待します。

成績評価の方法・基準

評価方法 割合 評価基準
平常点 100% 討論への貢献度(40%)、ゼミ報告内容(30%)、学期末レポートの内容(30%)

※すべての授業に出席することが原則であり、出席自体は加点の対象になりません。


※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

教科書・参考文献等

教科書

特に指定しない。講読文献は授業時に配るので,それを参照すること。