國學院大學 平成29年度SYLLABUS

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科目名 教員名
歴史考古学2 青木 敬

開講詳細

開講キャンパス 開講時期 曜日 時限 開講学年 単位数
渋谷キャンパス 後期 木曜 3時限 2 2

講義概要

授業のテーマ

飛鳥時代・奈良時代の墳墓と寺院

授業の内容

古代日本における律令国家の成立は、その後の日本の歴史を考える上でも重要であり、こうした社会の変化によって時代を象徴する記念物がどのように変容していったかをあきらかにする。律令国家の萌芽は飛鳥時代にはじまり、氏族制社会から官僚制への転換が図られていった。そのなかで、これまで氏族制社会を象徴する構造物であった前方後円墳の築造が終焉をむかえたことで、古墳をはじめとする墳墓がどのように変貌をとげたのか、実例をもとに説明する。次に、古墳築造に替わり有力者が各地に造営した仏教寺院の成立およびその展開について、発掘調査例を紐解きながら解説する。これら時代を特徴づける記念物の実例を丹念に観察することをとおして、古代の日本が目指した社会はいかなるものであったか考察していく。なお本授業における主な対象は、日本の寺院や古墳だが、適宜朝鮮半島や中国の類例についても、仏教史や外交史などを交えて解説する。

到達目標

【知識・理解】古代寺院と終末期古墳、調査例とその成果を理解する。
【思考・判断】終末期古墳や寺院遺跡の調査成果をもとに、寺院や墳墓からみた日本の古代を考察する。
【関心・意欲】古代寺院の現地に足を運び、古代寺院の立地や伽藍配置などを三次元的に理解する。

授業計画

第1回 古代における墳墓・寺院研究の意義(ガイダンス)
【準備学習 20 分】
⇒終末期古墳の定義について調べておく。
第2回 飛鳥時代の古墳(1)
【準備学習 45 分】
⇒白石太一郎(編)『古代を考える 終末期古墳と古代国家』、吉川弘文館、2005年、の前半を読んでおく。
第3回 飛鳥時代の古墳(2)
【準備学習 20 分】
⇒7世紀代の東日本における代表的な古墳の例を調べておく。
第4回 飛鳥寺の造営
【準備学習 60 分】
⇒岡本東三『古代寺院の成立と展開』日本史リブレット17、山川出版社、2002年、を読んでおく。
第5回 白鳳寺院の展開(1)
【準備学習 20 分】
⇒白鳳時代の定義について調べておく。
第6回 白鳳寺院の展開(2)
【準備学習 20 分】
⇒白鳳文化を代表する寺院建築や美術品の例を調べておく。
第7回 南都八大寺の考古学(1)
【準備学習 30 分】
⇒参考文献に掲げた『奈良の寺』などを参照し、大安寺・薬師寺・元興寺の創建について理解しておく。
第8回 南都八大寺の考古学(2)
【準備学習 30 分】
⇒参考文献に掲げた『奈良の寺』などを参照し、興福寺・東大寺・西大寺の創建について理解しておく。
第9回 南都八大寺の考古学(3)
【準備学習 30 分】
⇒参考文献に掲げた『奈良の寺』などを参照し、唐招提寺・法隆寺の創建について理解しておく。
第10回 国分寺の造営
【準備学習 20 分】
⇒国分寺の定義について調べておく。
第11回 平安時代~中世の寺院
【準備学習 30 分】
⇒平安時代の寺院の立地について調べておく。
第12回 寺院遺構の諸要素(1)
【準備学習 20 分】
⇒文化庁文化財部記念物課(編)『発掘調査のてびき―各種遺跡調査編―』のうち「寺院遺構の諸要素」を読んでおく。
第13回 寺院遺構の諸要素(2)
【準備学習 20 分】
⇒文化庁文化財部記念物課(編)『発掘調査のてびき―各種遺跡調査編―』のうち「寺院遺構の諸要素」を読んでおく。
第14回 寺院と瓦
【準備学習 30 分】
⇒岡本東三「屋瓦とその技法」『日本歴史考古学を学ぶ(下)』有斐閣選書、1986年、を読んでおく。
第15回 古代寺院を発掘する
【準備学習 20 分】
⇒近年、発掘調査された古代寺院の例を調べておく。
授業計画の説明 授業時に講義内容をまとめたプリントを配布する。また、遺跡の現地や博物館などを見学し、見聞を広めることを勧めたい。

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

授業時間外の学習方法

古墳や寺院についての専門用語などは、辞書・事典類などにあたって理解を深めておく。下記参考文献のうち、上2冊については、授業内容とも重なり、かつ分かりやすい内容なので、通読することをお勧めする。

受講に関するアドバイス

古代を対象とする授業のため、文献資料から引用することも多く、最低限の漢文の知識が求められる。また、内容も多岐にわたるので高校日本史B程度の知識を持っておくことが望ましい。

成績評価の方法・基準

評価方法 割合 評価基準
期間内試験 100% 講義内容の理解度を確認するために試験をおこなう。授業時配布のプリントおよびノート持ち込み可。

※すべての授業に出席することが原則であり、出席自体は加点の対象になりません。


※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

教科書・参考文献等

教科書

特になし。

参考文献

書名 著者名 出版社 備考 K-aiser
古代寺院の成立と展開 岡本東三 山川出版社
奈良の寺 奈良文化財研究所編 岩波書店 岩波新書(新赤版)841
終末期古墳と古代国家 白石太一郎編 吉川弘文館 古代を考える
日本歴史考古学を学ぶ 坂詰秀一・森郁夫編 有斐閣 (下)、有斐閣選書
仏教考古学論攷 石田茂作 思文閣 第一巻

参考になるウェブページ

奈良文化財研究所HP
http://www.nabunken.go.jp/

オフィスアワー

木曜2限、金曜2・5限