國學院大學 平成29年度SYLLABUS

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科目名 教員名
考古学特殊講義 御堂島 正

開講詳細

開講キャンパス 開講時期 曜日 時限 開講学年 単位数
渋谷キャンパス 前期 土曜 2時限 234 2

講義概要

授業のテーマ

中範囲理論と実験痕跡研究

授業の内容

 考古学においては、現在の世界に静態として存在する考古資料から過去の動態(人間行動)へと架橋するための研究(中範囲研究)が必要である。実験痕跡研究は、そのための主要な研究分野である。この授業では、考古学独自の方法としての実験痕跡研究の考え方とその実践について、旧石器~縄文時代の主要な研究対象である石器を例として解説する。

到達目標

〔知識・理解〕
考古学の重要な方法論である中範囲理論とその実践である実験痕跡研究の考え方と研究成果を理解し、説明できる。
〔関心・意欲〕
考古学そのものやその方法論について関心や学習意欲を高めることができる。

授業計画

第1回 〔講義の目的と概要〕
本講義の目的と概要について説明する。
考古学はどのような学問かを考える。
【準備学習 60 分】
⇒考古学とはどのような学問か考え、疑問点をまとめておく。
第2回 〔考古資料とは、どのようなものか〕
考古学の研究対象はどのようなもので、どのような特性があるかについて解説する。
【準備学習 60 分】
⇒考古学の研究対象は何かを調べ、疑問点をまとめておく。
第3回 〔旧石器時代の遺跡〕
旧石器時代の遺跡はどういったもので、どのような研究がなされているかについて画像等により解説する。
【準備学習 60 分】
⇒旧石器時代の遺跡・遺構・遺物について調べ、疑問点をまとめておく。
第4回 〔縄文時代の遺跡〕
縄文時代の遺跡はどういったもので、どのような研究がなされているかについて画像等により解説する。
【準備学習 60 分】
⇒縄文時代の遺跡・遺構・遺物について調べ、疑問点をまとめておく。
第5回 〔年代測定法〕
近年発展が著しい樹木年輪や放射性炭素を用いた年代測定法について説明する。
【準備学習 60 分】
⇒年代測定法にはどのようなものがあるか調べ、疑問点をまとめておく。
第6回 〔中範囲理論と実験痕跡研究〕
欧米における考古学研究の歴史を概説し、考古学研究のための重要な考え方である中範囲理論と実験痕跡研究について説明する。
【準備学習 60 分】
⇒参考文献等により欧米の考古学研究史の概略を調べ、疑問点をまとめておく。
第7回 〔民族考古学〕
民族考古学の研究事例を紹介し、解説する。
【準備学習 60 分】
⇒民族考古学とは何かを参考文献等により調べ、疑問点をまとめておく。
第8回 〔石器の製作実験〕
石器の製作実験を行い、考古資料の観察のための視点について解説する。
【準備学習 60 分】
⇒石器の製作方法を参考文献等により調べ、疑問点をまとめておく。
第9回 〔石器の破壊力学と加熱処理〕
石器製作実験を踏まえ、岩石の割れに関する力学的研究と石器製作の際に用いられる加熱処理技術について解説する。
【準備学習 60 分】
⇒前回授業でみた石器割れ面の特徴・成因について調べ、疑問点をまとめておく。
第10回 〔石器製作における初心者と熟達者〕
石器製作に現れる熟練度の相違に関する研究事例を紹介する。
【準備学習 60 分】
⇒「宣言的記憶」と「手続き記憶」という用語の意味を調べ、疑問点をまとめておく。石器製作において、製作物から熟練度を推定するにはどのようにすればよいかを考えておく。
第11回 〔石器の使用痕跡分析の概要〕
実験使用痕跡分析の概要について使用実験を行いながら解説する。
【準備学習 60 分】
⇒使用痕跡分析(低倍率法と高倍率法)とはどのようなものかを調べ、疑問点をまとめておく。
第12回 〔石器の使用痕跡分析の応用研究〕
石器の使用痕跡分析を応用した研究例を紹介する。
【準備学習 60 分】
⇒使用痕跡分析の特性から見て、どのような研究に応用可能かを調べ、疑問点をまとめておく。
第13回 〔考古資料形成論〕
考古資料の形成過程に関する研究の必要性や方法等について解説する。
【準備学習 60 分】
⇒遺跡はどのように形成されるかについて人為的要因と自然的要因を考え、疑問点をまとめておく。
第14回 〔自然現象による考古資料の形成過程〕
自然現象と考古資料の形成過程との関係に関する研究を紹介する。
【準備学習 60 分】
⇒前回の授業内容を踏まえ、どのような自然現象が考古資料の形成に関わるか考え、疑問点をまとめておく。
第15回 〔理解度の確認〕
理解度の確認のため教場で試験を行う。また授業全体に関する質問を受け解説する。
【準備学習 120 分】
⇒これまでの授業内容を復習し、要点を整理しておく。
授業計画の説明 最初の数回は、考古学研究の概要を講義し、その後、本授業のテーマに関わる事項を講義する。折々に実験等を行う予定である。

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

授業時間外の学習方法

参考文献に示したような文献を読み、授業で学んだ知識や考え方をさらに広げる。

受講に関するアドバイス

授業は実験を交え、意見交換しながら進める予定である。積極的な授業参加を望む。

成績評価の方法・基準

評価方法 割合 評価基準
授業時試験 70% 授業内容に関する筆記試験を行い、理解度について評価する。
平常点 30% 授業への取り組み姿勢(発言・受講態度等)を評価する。

※すべての授業に出席することが原則であり、出席自体は加点の対象になりません。


注意事項 出席率が悪い場合(原則として全体の2/3未満)は、不可とする。

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

教科書・参考文献等

教科書

教科書は使用しない。必要に応じて資料を配布する。

参考文献

書名 著者名 出版社 備考 K-aiser
石器の使用痕 阿子島香 ニューサイエンス社 1989
講座日本の考古学1・2 稲田孝司・佐藤宏之編 青木書店 旧石器時代(上・下)、2010
縄文時代の考古学1~12 小杉康ほか編 同成社 2007~2010
ゼミナール旧石器考古学 佐藤宏之編 同成社 2007
石器使用痕の研究 御堂島正 同成社 2005