國學院大學 平成29年度SYLLABUS

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科目名 教員名
考古学特殊講義 仲田大人

開講詳細

開講キャンパス 開講時期 曜日 時限 開講学年 単位数
渋谷キャンパス 前期 水曜 4時限 234 2

講義概要

授業のテーマ

考古学からみたヒトの進化

授業の内容

ヒトはどのような道具を使い、どう生活し、進化してきたのか。こんにち、ヒトの出現は古く見積もっても700万年前、最古の道具とされる石器があらわれるのは260万年前ごろのことだと考えられている。授業では、私たちのルーツであるホモ属が出現する260万年前あたりから、私たちホモ・サピエンスが旧世界各地に出現していく3万年前前後の考古学的証拠をあつかって、ヒトの進化と拡散そして適応のようすをみていく。考古学的にいう、旧石器時代を総覧することになる。旧石器考古学というとこんにちの私たちの生活や歴史と無縁の古さのように思えるが、私たちが何者で、どのように形成されてきたかを理解する、ほとんど唯一の学問である。この研究の現状を具体的に説いていきたい。

到達目標

「私たちは何者か」を意識的に考えられるようになる。これを講義の主眼とする。「私たち」について考えるのは哲学・文学・宗教学でも主要課題なのだけれども、ヒトが自ら残したさまざまな物的証拠をもとに長期間にわたってヒトをとらえうるところが旧石器考古学の大きな特徴である。この講義で学び、感じたことを各自の興味と結びつけ、「私」「私たち」についてこれまで以上に深く考察できるようになって欲しい。

授業計画

第1回 イントロダクション:自然史のなかのヒト
【準備学習 30 分】
⇒授業時に配布するハンドアウトを次回までによく復習しておく(以下、この項目は同じ)。
第2回 初期猿人の世界
第3回 ホモ属の登場と石器技術
第4回 Out of Africa
第5回 アジアの原人とフローレス人
第6回 旧人ネアンデルタール人の考古学(1)
第7回 旧人ネアンデルタール人の考古学(2)
第8回 ホモ・サピエンスの登場
第9回 ホモ・サピエンスの文化的行動:西ユーラシア
第10回 ホモ・サピエンスの文化的行動:東ユーラシア
第11回 日本列島の最初の居住者は誰か?(1)
第12回 日本列島の最初の居住者は誰か?(2)
第13回 新世界に進出するホモ・サピエンス(1):オセアニア
第14回 新世界に進出するホモ・サピエンス(2):アメリカ大陸
第15回 まとめ:ホモ・サピエンスの考古学
授業計画の説明 講義の詳細は第1回目の授業時に説明する。

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

授業時間外の学習方法

この分野の研究は定説が当たり前のように日々塗り替えられていく。知識の吸収ということでいえば、新聞の科学記事はもちろん、日経サイエンス、National Geographicなどの科学雑誌に日頃から目を通しておくことがなにより大切。もちろん、授業でもそれら最新動向はカバーする。

受講に関するアドバイス

専門的な知識の有無は問わない。

成績評価の方法・基準

評価方法 割合 評価基準
授業時試験 70% 受講生各自がどのような目的、問題意識で毎回の授業に臨んでいたのかを判断する。
平常点 30% 試験ではかりきれない事柄について、授業時に受講生に問う。それへの理解度、くわえて授業への建設的かつ貢献的な発言を重視。

※すべての授業に出席することが原則であり、出席自体は加点の対象になりません。


注意事項 評価の詳細は第1回目の講義に説明する。

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

教科書・参考文献等

教科書

とくに指定しない

参考文献

書名 著者名 出版社 備考 K-aiser
人類20万年遥かなる旅路 アリス・ロバーツ(著)、野中香方子(訳) 文藝春秋
日本人はどこから来たのか? 海部陽介 文藝春秋

参考文献コメント

はじめの著作はBBCのドキュメンタリーを書籍化したもの。医師で解剖学者の著者が人類の出アフリカから新世界到達までのプロセスを丹念に追い求めた軌跡が記されている。最近、文庫化され、安価で入手できる。近年の考古学・人類学の動向をうまくまとめ、それらを綿密な取材で裏づけており、初学者にもわかりやすい。ただし、題名からもわかるように、内容はホモ・サピエンスの拡散という点に重点が置かれたものとなっている。もう一冊の文献もサピエンスの起源と拡散をわかりやすく説く。著者は考古学にも精通する人類学者。考古学、人類学の最新成果から日本列島へのヒトの拡散を説明・整理する好著。受講生には講義での解説とともに、これらの著作を読んでみることをお勧めする。

参考になるウェブページ

なし