國學院大學 平成29年度SYLLABUS

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科目名 教員名
考古学各論2(2) 谷口 康浩

開講詳細

開講キャンパス 開講時期 曜日 時限 開講学年 単位数
渋谷キャンパス 後期 火曜 3時限 12 2

講義概要

授業のテーマ

縄文時代の社会複雑化と儀礼祭祀 縄文時代後半期

授業の内容

この授業では、縄文時代後半期に起こった社会と文化の複雑化をテーマに講義する。縄文時代中期・後期・晩期の諸事象を取り上げながら、縄文文化の成熟から終焉までの歴史を論じる。
縄文土器の創造性豊かな造形や高度な漆器の技術などにみられるように、縄文時代の物質文化は驚くほど豊かであり、これほど成熟した狩猟採集民文化は世界的にも稀である。その傾向は中期を境に加速し、後期・晩期になると威信財や儀礼・祭祀用の儀器類などが著しく発達した。また、葬送儀礼や大規模記念物の築造などの社会的行為が盛行し、抜歯などの通過儀礼が発達するなど、文化と社会の様相は前半期に比べて複雑化する。
縄文時代後半期における社会複雑化はなぜ起こったのか。また、縄文人はなぜ稲作農耕を受容したのか。高度に成熟したにもかかわらず、縄文文化はなぜ終焉を迎えたのか。こうした大きな問題について考えることがこの授業のテーマである。

到達目標

縄文時代の社会組織や葬制、縄文人の世界像や儀礼行為といった、目に見えにくい社会・文化のテーマが、住居・集落・墓などの考古資料を用いて研究可能であることを理解できる。
縄文時代の社会組織と儀礼が密接な関係にあることを理解し、それを具体的な考古資料に基づいて説明できる。

授業計画

第1回 概説 縄文時代
第2回 植物栽培化と資源管理 縄文中期テーマ1
第3回 環状集落と部族社会 縄文中期テーマ2
第4回 領域と人口密度 縄文中期テーマ3
第5回 土偶と石棒の祭儀 縄文中期テーマ4
第6回 縄文土器の造形と象徴性 縄文中期テーマ5
第7回 環状集落から環状列石へ 中期から後期へテーマ1
第8回 住居と集落にみる社会変化 中期から後期へテーマ2
第9回 葬制の発達と祖先祭祀 縄文後期・晩期テーマ1
第10回 再葬制と他界観 縄文後期・晩期テーマ2
第11回 不平等と社会階層化 縄文後期・晩期テーマ3
第12回 特殊生産と交換経済の発達 縄文後期・晩期テーマ4
第13回 威信財と遠隔地交易 縄文後期・晩期テーマ5
第14回 縄文文化の終焉、コメを選んだ縄文人 縄文後期・晩期テーマ6
第15回 まとめと質疑
授業計画の説明 パワーポイントによるスライド映像を毎回使用しながら講義する。スライドの内容はK-SMAPYを通じて受講者に配信する。プリントが必要な人は各自で印刷すること。

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

授業時間外の学習方法

毎回の授業テーマに関わる内容を参考文献で事前に勉強してくると授業の理解が深まります。また國學院大學博物館の充実した展示を見学することを勧めます。

受講に関するアドバイス

縄文文化をより総合的に理解するために、前期の考古学各論1「縄文人の生活と技術」と合わせて履修することを推奨する。

成績評価の方法・基準

評価方法 割合 評価基準
期間内試験 60% 論述式の試験とする。
平常点 40% 授業時のコメントペーパー、小テストで理解度を試す。

※すべての授業に出席することが原則であり、出席自体は加点の対象になりません。


※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

教科書・参考文献等

教科書

特に使用しない。

参考文献

書名 著者名 出版社 備考 K-aiser
縄文時代の考古学 小杉康・谷口康浩・西田泰民・水ノ江和同・矢野健一編 同成社 全12巻、2007~2011年
環状集落と縄文社会構造 谷口康浩 学生社 2005年
縄文社会論(上)(下) 安斎正人編 同成社 2002年
縄紋時代の社会考古学 安斎正人・高橋龍三郎編 同成社 2007年
縄文人の世界 小林達雄 朝日選書 1994年
縄文学の世界 小林達雄編 朝日新聞社 1999年
日本史誕生   佐々木高明 集英社 日本の歴史1、1991年
日本人の誕生   佐原真 小学館 大系日本の歴史1、1987年
縄文文化研究の最前線 高橋龍三郎 早稲田大学 2004年
縄文時代史ⅠⅡ  林謙作 雄山閣 2004年

参考文献コメント

参考文献の続き
林謙作 2001 縄文社会の考古学 同成社
春成秀爾 2002年 縄文社会論究 塙書房

オフィスアワー

火曜4限・7限